分譲マンションの選び方ガイド

青田売り物件と完成物件の比較

新築マンションの場合大きく、「青田売り物件(未完成物件)」と「完成物件」があります。ここれでは、この二つの販売中物件についての見方とそれぞれの物件に対する注意点や比較のポイント、それぞれのメリット・デメリットなどを分かりやすく解説していきます。

失敗しない分譲マンションの選び方

青田売り物件(未完成物件)の特徴。メリット・デメリット

青田売り物件(未完成物件)とは、マンション自体がまだ未完成の状態で販売されていることです。通常ほとんどの分譲マンションは未完成の段階から販売が開始されます。これを青田売り、または青田買いと呼びます。

青田売り物件のメリットには以下のようなものがあります。

  1. 人気部屋が押さえ易い
    マンションで人気の角部屋や最上階などの部屋はいわゆる「人気部屋」です。完成物件の場合にはこの部屋が既に押さえられている事が多いです。マンション全体で見た人気部屋を取りやすいのがメリットです。
  2. 設備・プラン・間取りの変更ができる場合も
    未完成物件ということは、ちょっとした間取りの変更であればこちらのお願いがとおる場合もあります。建築後に洋室を和室にしたい、部屋を一つ潰してリビングを大きくしたいなどの要望はコストがかかる場合も、完成前物件の場合は無料でできることもあります。
  3. そもそも流通量が多い
    最近はそういうわけでもなくなってきましたが、竣工完売するマンションが多いため、完成物件の市場には売れ残りのマンションしかないことになります。つまり、買い手が付かなかったマンションです。そのため、未完成物件のほうが、購入できるマンションの幅が広がります。

一方のデメリットとしては

  1. 現物が無いので、想像で買うしかない
    現物の物件が無いことです。サンプルとなるようなものはモデルルーム(販売センター)においてあったりしますが、それだけで素人判断するのは無理です。モデルルームや設計図書の範囲で物件を判断していくしかないのです。
    実際に現物を見て、想像と違ったーと思っても契約をしているので、手付金を放棄しない限りは契約が有効です(もちろん、先方に落ち度がある場合は別ですが)

 

 

完成物件(完成在庫物件)の特徴。メリット・デメリット

完成物件とは既に竣工しているにもかかわらずに売れ残っている部屋があるマンションのことです。通常は現地モデルルームで物件の販売が行われます。メリット・デメリットは以下の通りです。まずはメリットから

  1. 実際に物件(建物)を見ることができる
    これが一番大きいです。モデルルームや図面では分からないような細かいポイントまで目で見て触ってみることができるというのはメリットといえるでしょう。また、日照・通風などの面も実際の部屋を見てみる事で非常に分かりやすいというのもメリットです。
  2. 場合によっては割引(値引き)が狙える
    完成在庫は販売会社にとっても早く処分したいものです。一般に完成から数ヶ月たったマンションの場合は値引き対象になります。

一方のデメリットとして

  1. 売れない理由がある物件
    完成在庫物件となっているマンションには当然それだけの理由があります。①価格設定が強気(高)すぎた。②立地や物件のどちらかまたは療法が悪いので売れ残ってしまった。などが考えられます。①の価格設定が強気の物件であれば、完成在庫物件として少し値下げしてもらえば買う価値はあるかもしれませんが、②の立地や物件が悪い場合にはリセールバリューの低い物件かもしれません。

基本的に、売れない理由がある物件についてはよほどの値引きが無い場合には買うべきでないと思っています。特に、竣工してから1年を過ぎているような物件についてはほぼ中古物件扱いだと思います。
完成物件のオススメとしては、なんらかの事情で超強気の価格設定で売り出したため売れ残ったが、その物件を1割~2割くらい値引いてもらって買うという戦略がありだと思います。