分譲マンションの選び方ガイド

収益性とマンションの価値

収益性とはマンションという資産が生み出すキャッシュフローのことを意味します。収益性からマンションの価値を判断する場合には「収益還元法」という方法で価値を判断していきます。マンション購入を投資と見る場合にはかなり重要な要素となります。

失敗しない分譲マンションの選び方

収益性からマンションの価値を判断する方法

マンションからあがる収益で不動産価格(価値)を判断する方法は「収益還元法」という方法で行われます。詳しい理屈などはリンク先をご覧下さい。収益還元法の場合、その物件に対して必要な利回りと実際の収入で計算することがでいます。具体的には以下の計算式です。

収益還元法価値=1年間のキャッシュフロー÷期待利回り

期待利回りとはその物件に対して期待すべき利率ということになりますが、マンションを賃貸に出す場合は7~10%くらいが妥当です。ちなみに、ワンルームの場合は10%くらい、ファミリー向けなら7%程度といったところでしょう。

では、実際に収益性からマンションの価値を判断する方法ですが、そのマンションを賃貸に出すとしたらどのくらいの賃料で借りられているのかを調べる必要があります。

すでに同じマンションの中で賃貸に出ている部屋がある場合はその物件の賃料水準を元に計算するとよいでしょう。分からない場合は周辺のマンションの賃料相場などを見ればおおよそが分かるのではないでしょうか?

例えば、周辺のマンションで築年数が同じくらいのワンルーム30平方メートルの物件が8万円で賃貸に出ていたとします。この場合、年間の賃料は96万円÷10%=960万円がそのマンションの妥当な価格ということになります。これが収益還元法です。
また、同じような間取り(平米数)、築年数の3LDKのマンションが月間16万円で賃貸に出ていた場合も同じように計算します。192÷7%=2742万円がそのマンションの収益還元法価格ということになります。

ちなみに、収益還元法価格の場合、期待利回りの水準をどの程度にするかで価格が変わってきます。マンションなどの賃貸経営の場合は、ワンルームのような物件ほど期待利回りが高く、ファミリー向けの場合はどうしても小さくなります。
このあたりに興味があるひとは「アパート経営の教科書」あたりを参考にしてみてください。

 

収益性が高いマンションの条件

それでは、具体的に収益性が高いマンションにはどのような条件があるのでしょうか?基本的には賃料水準が高く、賃貸住宅に対する需要が大きい地域に建っていることが収益性の高いマンションの条件となってきます。また、地域の住民とマンション物件の性質が近いことも条件になります。
たとえば、学生街にファミリー向けの物件があっても借りたいというニーズが低いので、どうしても賃料は安く設定せざるをえません。また、空室が目立つ可能性もあります。

また、もうひとつ大事なことは「立地に対するもともとの物件価格安い」ということです。実は分譲マンションを賃貸に出す場合には、物件自体の価格が賃料に反映されることは少なく単に平米数などで判断されることが多いのです。もちろん、物件価格が高い物件はそれだけゴージャスかもしれませんが、その価格差分が賃料には反映し切れません。
つまり、ほとんど同じ立地に3000万円のマンションと4000万円のマンションがあり間取り、平米数がほとんど同じ場合賃料に1.3倍の開きがでるかというと必ずしもそうはならないという点に注意が必要になります。