分譲マンションの選び方ガイド

隣の住戸との戸境壁

戸境壁とは、住戸と住戸の間の壁です。大きく壁に直接クロスを貼る方法と、コンクリートの両端に支柱を立てて、表面に石膏ボードを張る方法(二重壁)です。コチラの場合遮音性は二重壁よりも直接クロスを張る方が高いということが分かっていますが、クロスを直接張っていない場合は壁の仕上げが逆にいい加減であることが疑われます。

失敗しない分譲マンションの選び方

どんな「戸境壁」が良い壁なのか?

まず、「戸境壁」の構造として、基本的には「鉄筋コンクリート造」であること。ただし、タワーマンションなどの超高層マンションでは重量の関係から「乾式壁」が使われることがあります。遮音性については問題ないとされていますが、これは軽量化のため仕方が無いことかと思います。ただし、普通の中高層マンションでも戸境壁をわざわざ乾式壁にする必要性は無いと思います。遮音性で言えば鉄筋コンクリート造の方が優れているわけですし、コストダウンが目的だとしかいえないと思います。

次にその壁の厚さですが、こちらも厚いほど遮音性がアップするといえます。鉄筋コンクリートの場合でも18cmくらいは欲しいところです。

 

戸境壁の二重壁と直張

また戸境壁には、壁のクロスの貼り方として床や天井と同じように戸境壁と居室の間にもうひとつ壁を作る「二重壁」という方法があります。「おすすめの二重床・二重天井」を読まれた方は、二重壁がいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、逆です。
そもそも二重壁を採用する理由は、壁面のコンクリート壁をキレイに成型することができない場合、そのままシートを張るとキレにできていないことがわかるので、それをごまかす意味で使われることが多いのです。直張りの場合はコンクリート面にそのまま張るので、コンクリートがキレイに成型されていないといけない。
さらに、二重壁の場合「太鼓現象」と呼ばれる音の共振による騒音を生むことが分かっています。その為、現在では二重壁が「消音・防音」を目的として採用されることはほとんどありません。
二重壁が採用されている場合はなぜ二重壁を採用する必要があるのか?について説明を求めましょう。