分譲マンションの選び方ガイド

フラット35Sが使えるか?

マンション全体の建物構造を考えた場合に図面を見ないでマンションが一定の品質を持っているかを確認する方法は、フラット35S(できれば20年引き下げタイプ)が利用できるかどうかを確認してみてください。フラット35Sは住宅ローンの一種なのですが、一定の技術基準を満たしていなければ利用できないローンなので、この基準を満たしているかどうかである程度の品質確認ができます。

失敗しない分譲マンションの選び方

フラット35Sとは何か?

フラット35Sとは住宅金融支援機構が提供している半官半民の住宅ローンです。35年間の長期固定金利による住宅ローンを提供しています。(詳しくはフラット35の種類フラット35Sとはを参照してください)

では、具体的にフラット35Sとマンションの構造との間にどんあ関係があるのでしょうか?まず、フラット35は大きく下の3段階で性能異なります。

  1. フラット35
    適合証明書を取得しなければならない。住宅の耐久性や断熱など、住宅金融支援機構が定める基準を満たしていないと取得することができない。
  2. フラット35S
    フラット35Sの基準よりも厳しい。「省エネルギー性に優れた住宅」「耐震性に優れた住宅」「バリアフリー性に優れた住宅」「耐久性・可変性に優れた住宅」の条件のいずれか1つ以上を満たしていることになります。
  3. フラット35S(20年引き下げ型)
    フラット35Sよりもさらに優遇される住宅ローンです。その分、フラット35Sよりもさらに基準(技術水準)が厳しくなっています。それだけ高い品質の住宅であると言うことになります。

上からも分かるとおり、下にいくほど要求が厳しいので、お買い求めになるマンションがフラット35Sの技術水準を満たしているということは審査を通過できるだけの水準を持っているということになります。

ちなみに、フラット35S、フラット35S(20年金利引き下げタイプ)では以下の1つ以上を満たす場合に利用できます。

 
フラット35S基準
フラット35S(20年金利引き下げタイプ)
省エネルギー性 省エネルギー対策等級4に該当する住宅 エネルギー使用の合理化に関する法律に基づく「住宅事業建築主の判断の基準」に適合する住宅(一戸建てのみ)
耐震性 耐震等級(躯体構造の倒壊等防止)2以上の住宅または免震住宅 耐震等級(躯体構造の倒壊等防止)3以上の住宅
バリアフリー性 高齢者配慮対策等級3以上に適合する住宅 高齢者配慮対策等級4または5に適合する住宅。(ただし集合住宅の共用部は3でも可)
耐久性・可変性 劣化対策等級3、維持管理対策等級2および一定の更新対策に適合する住宅 認定長期優良住宅

 

フラット35適合であるかどうかはもちろん、フラット35S、できればフラット35S(20年引き下げ型)にまで対応できるマンションであれば構造的にも技術的にも一応安心な住宅といえるでしょう。
ちなみに、適合かどうかについてはマンションの営業マンに聞いてもいいですし、「フラット35登録マンション検索(住宅金融支援機構)」のホームページからも検索できます。